2014年7月13日日曜日

昨日の夕焼けは何色だ?

昨日の夕焼けは何色だったのだろう……。
赤く焼けた綺麗な夕焼けだったはずだけど、僕にはそれが本当は何色だったのか、どんな模様を夕空に描いていたのか、はっきりと思い出せない。


昨日の夕焼けだけではない、今日出会った人たちの表情もはっきりと思い出せない。何色のどんな柄の服を着ていたのかさえ、正確に言い当てる自信はない。

僕には、毎日たくさんの風景、物、人、様々なものが見えている。そう、文字通り ”見えている” だけなのかも知れない。僕はその何ひとつ力を込めて ”見て” はいないのだ。

溢れるほどの光で満たされた世界から届くその風景は、絶え間なく僕の目に吸い込まれていく。そしていつの間にか、僕はそれがどれほど奇跡的で素敵な体験なのかを忘れてしまっていた。
昨日の夕焼けは、もう二度と見ることは出来ない唯一無二の体験だったのに、僕はそれに気がついていなかった。


これからは、僕に届くたくさんの風景を ”見る” ようにしよう!
明日も世界が光で満ち溢れているなんて保証はどこにもないのだから……。


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